漢直はこわくない。(漢直 Advent Calendar 2013 3日目)
副題:「最初に触れるべき漢直はTUT-Codeである」
想定読者
・「なにこれww 漢直 Advent Calendarって何ぞww」といって興味本位で見てくれた方
・漢直を始めたいけど、どのコードを学べばいいんだろう?と迷っている方
(・漢直 Advent Calendar に参加している方々)
はじめに
漢直というと、「無理」とか「こわい」とか「変態」とかいう印象が持たれているのが実情だが、実際はこわくない。こわくない。*1 この記事では、漢直がこわくないことをアピールすることに焦点を当てる。n番煎じになるがご容赦いただきたい。なお、漢直そのものの特長(部首合成や交ぜ書き変換など)については触れない。
この記事では、漢直の種類のうち、TUT-Codeを紹介する。私はT-Codeを最初に学び、現在はTUT-Codeに乗り換えて練習しているが、T-CodeよりもTUT-Codeのほうが入門に適していると思うからである。(T-Codeなど、TUT-Code以外の漢直を否定するわけではない。)
(TUT-Codeが)こわくない3つの理由
1. 始めるのが簡単
a. Windowsの方
漢直Winをダウンロードし、設定を「TUT-Code」に変える。
b. Macの方
Mac UIMをインストールする。
c. Ubuntuの方
sudo apt-get install uim uim-tcode
インストール後は「システム設定」で使うインプットメソッドを変更する。多少手間がかかるが、Ubuntuを使うような人なら問題ないはず。
いずれのOSでも、短い時間で始めることができる。
2. ひらがな・カタカナ・数字が簡単
T-Codeと違って、TUT-Codeのひらがなには規則性がある。よって、覚えやすいし、忘れにくい。 (母音が右手側、子音が左手側)
カタカナはモードを切り換えればひらがなと同じストロークで打てるし、数字はローマ字入力と同じように、最上段をそのまま打てばいい。簡単である。(T-Codeはカタカナ・数字が不規則にアサインされている)
ひらがなは、漢字とは別にひらがなだけで練習するのがいいと思う。私はDvorakJで配列を変えて、タイプウェルJKを使って練習している。
3. かな漢字変換との併用が可能
一般に認識されていないのがこの事柄だ。TUT-Codeはかな漢字変換との併用が可能なように設計されているため、ひらがなだけ覚えれば最低限の日常の入力は可能である。
まずはひらがなの配列に慣れて、かな漢字変換を用いて日常の入力をしつつ、ちょっとずつ漢字を練習して直接打てる漢字を増やしていく、ということができるのだ 。
たしかに、慣れ親しんだ配列よりもタイピングのスピードは遅くなるとは思う。しかし、TUT-Codeを導入すれば今までのかな漢字変換に加え、漢字を直接入力できるようになって変換の手間が減るのだ。これは大きなメリットではないだろうか。
ひらがなを覚えた後は
こつこつ反復練習
漢直の練習は、反復練習が命である。私は漢直の練習のためにP-Study System (PSS) を利用している。
P-Study Systemは忘却曲線の理論に基づいて忘れたころのちょうどいいタイミングで問題が出題されるため、ストロークの記憶の維持にもってこいである。
P-Study Systemの漢直用問題集*2は、私が作成したものがあるので、もし欲しい方がいればtwitterにリプライを。
まとめ
いかがだっただろうか。漢直は漢字が直接打てることを前面に出して紹介するから「こわい」などと言われがちだが、その実態はちょっと変わったひらがなの配列 (むしろ、QWERTYの配列よりも規則的な配列) に加えて、漢字が直接打てるオマケ要素が追加されただけのものである。*3
オマケをどの程度追求するかは人それぞれ。私は最終的には2525文字全て覚えたいが、よく出てくる同音異義語を覚えるだけでも、もちろん良い。「歌詞」-「菓子」や「感じ」-「漢字」など、わずか数文字だけがんばって覚えて、それ以上は覚えなくてもいい。
とにかく、食わず嫌いをせずに漢直というものを触ってみてほしい。